第16回「オリエント世界」作文コンクールのお知らせ
第16回「オリエント世界」作文コンクール
一般社団法人日本オリエント学会は、文明発祥以来のオリエント地域の歴史や文化を研究する日本を代表する学会です。次代を担う若い方々にオリエント世界への関心を高めていただくため、下記の要領で作文コンクールを行います。先生方におかれましては、生徒の皆さんがふるって応募してくださるように、よろしくご指導をお願い申し上げます。
募集する作文の対象は、古代文明の時代から現代に至るまでの「オリエント世界」とします。下記の選考委員により入選作を決定します。入選者に賞状と副賞が贈られ、特にすぐれた作文には優秀賞を贈呈し、本学会ホームページに全文掲載します。また応募者全員に、参加賞としてオリエント学会特製クリアファイルをさしあげます。
応募資格
応募資格は、中学校または高等学校の生徒です。
内容と字数
- 内容がオリエント世界(古代から現代まで)に関するものであれば、自由作文、読書感想文、論文など形式は問いません。
- 字数は原則として2,000字以内(原稿用紙なら400字詰5枚以内)とします。手書きの場合は、ボールペン又はBの鉛筆を用いて明瞭に書いてください。
応募締め切り
締め切りは2022年10月31日(当日の消印有効)と致します。
応募方法
応募は郵送に限ります。郵送の際に、下記の事項を記入した別紙を同封して下さい。。
- 作文題名と応募者氏名、学年、住所、電話番号もしくはe-mailアドレス
- 所属学校名、所在地、電話番号もしくはe-mailアドレス
封筒の表に「作文コンクール」と朱書きして下さい。
送付先・問い合わせ先
〒101-0052 東京都千代田区神田小川町3-22 タイメイビル5A
一般社団法人 日本オリエント学会
電話/fax:03-3291-7519
e-mail:office@j-orient.com
*応募原稿は返却しません。
入選および優秀賞
- 入選者に賞状と副賞を贈呈します。とくに優れた作文には優秀賞を贈呈します。優秀賞の作文は本学会ホームページに掲載します。ご了承のうえご応募ください。
- 応募者全員に、参加賞としてオリエント学会特製クリアファイルをさしあげます。
選考委員
- 秋葉 淳(オスマン帝国史・東京大学)
- 菊地 達也(イスラーム思想史 東京大学)
- 中野 智章(エジプト学・中部大学)
- 春田 晴郎(古代イラン史・東海大学)
- 三代川 寛子(エジプト近代史・東京外国語大学)
- 山田 重郎(アッシリア学・筑波大学)
参考図書
作文コンクールは、地域的・時間的に大きな広がりを持つ「オリエント世界」についての作文を募集するものです。この地域は、中央にイラク(メソポタミア)を置いて、西は北アフリカ(エジプトを含む)から、北はアナトリア、南はアラビア半島、東はアフガニスタンまでを覆い、時間的には、紀元前4千年紀から、イスラームが興る紀元後7世紀以降、現代までを含みます。時間的にも空間的にも広大で、民族や文化も多様な「オリエント世界」は複雑な歴史を歩んできました。そこにオリエント世界を学ぶ楽しさがあるにしても、すべてを網羅した参考図書を挙げることは困難と言わざるをえません。
したがってここでは、現在市販され、比較的廉価で入手しやすい書籍を中心に示すことにしました。電子書籍で読むのでも構いません。さらに深く学びたい方は、これらの本から始め、それぞれの本の末尾に収録されている参考文献表から本を選び読むという、いわゆる「芋づる式」のやり方で関連書籍を集めることが、遠回りのようでいて、実は研究の「王道」を行く方法です。
古代オリエント
- 青木健『古代オリエントの宗教』(講談社現代新書)、講談社、2012年(946円、kindle版あり)
- 小川英雄・山本由美子『オリエント世界の発展』(世界の歴史)(中公文庫)、中央公論新社、2009年( 1,938 円)
- 清岡央(編)『オリエント古代の探求—日本人研究者が行く最前線』、中央公論新社、2021年(2,090円、kindle版あり)
- 古代オリエント博物館(編)『古代オリエントの世界 第2版』(MUSAEA JAPONICA)、山川出版社、2019年(1,047 円)
- 蔀勇造『物語 アラビアの歴史』(中公新書)、中央公論新社、2018年(1,210円、kindle版あり)
- 杉本智俊『図説 聖書考古学 旧約篇』、河出書房新社、2008年(2,090 円)
- 鈴木董(編)『帝国の崩壊 上―歴史上の帝国はなぜ滅びたのか―』、山川出版社、2022年(1,760円)
- 長谷川修一『謎解き 聖書物語』(ちくまプリマー新書)、筑摩書房、2018年(946円、kindle版あり)
- 前川和也・屋形禎亮他『人類の起原と古代オリエント』(世界の歴史)(中公文庫)、中央公論新社、2009年(2,096 円)
- メアリー・ボイス『ゾロアスター教 3500 年の歴史』(講談社学術文庫)、講談社、2010年(1,551円)
古代エジプト
- 河合望『古代エジプト全史』、雄山閣、2021年(2,640円、kindle版あり)
- 近藤二郎『古代エジプト解剖図鑑』、エクスナレッジ、2020年(1,760円)
- 近藤二郎『エジプトの考古学(改訂版)』、同成社、2012年(2,860円)
- 高宮いづみ『古代エジプト文明社会の形成』、京都大学学術出版会、2006年(1,980円)
- ドナルド・P・ライアン『古代エジプト人の24時間:よみがえる3500年前の暮らし』、河出書房新社、2020年(2,530円)
- ビル・マンリー『はじめてのヒエログリフ実践講座』、原書房、2014年(2,640 円)
- 村治笙子・片岸直美『図説 エジプトの「死者の書」』(ふくろうの本)、河出書房新社、2012年(1,980円)
- 山花京子『古代エジプトの歴史-新王国時代からプトレマイオス時代まで』、慶應義塾大学出版会、2010年(3,080円)
- 和田浩一郎『古代エジプトの埋葬習慣』(ポプラ新書)、ポプラ社、2014年(913円)
古代メソポタミア
- 岡田明子・小林登志子『シュメル神話の世界―粘土板に刻まれた最古のロマン』(中公新書)、中央公論新社、2008年(990円、kindle版あり)
- 後藤健『メソポタミアとインダスのあいだ:知られざる海洋の古代文明』(筑摩選書)、筑摩書店、2015年(1,870円、kindle版あり)
- 小林登志子『シュメル—人類最古の文明』(中公新書)、中央公論新社、2005年(1,034円、kindle版あり)
- 月本昭男(監修)『メソポタミア文明の光芒—楔形文字が語る王と神々の世界』(MUSAEA JAPONICA)、山川出版社、2011年(1,781 円)
- 月本昭男(訳)・司修(画)『新装版 ギルガメシュ王の物語』、ぷねうま舎、2019年(2860円)
- 中田一郎『ハンムラビ王―法典の制定者』(世界史リブレット人)、山川出版社、2014年(880円)
- ベアトリス・アンドレ=サルヴィニ『バビロン』(文庫クセジュ)、白水社、2005年(1,046円)
- 前田徹『古代オリエント史講義:シュメールの王権のあり方と社会の形成』、山川出版社、2020年(3,300円)
- 山田重郎『ネブカドネザル 2 世』(世界史リブレット人)、山川出版社、2017年(880 円)
イスラーム
- 飯塚正人『現代イスラーム思想の源流』(世界史リブレット)、山川出版社、2008年(802 円)
- 伊東俊太郎『12世紀ルネサンス』(講談社学術文庫)、講談社、2006年(1,188円、kindle版あり)
- 井筒俊彦『イスラーム文化―その根底にあるもの』(岩波文庫)、岩波書店、1991年(792円、kindle版あり)
- 大塚和夫『イスラーム的 世界化時代の中で』(講談社学術文庫)、講談社、2015年(908円、kindle版あり)
- 小笠原弘幸『オスマン帝国—繁栄と衰亡の600年史』(中公新書)中央公論新社,2018年 (990円、kindle版あり)
- 鎌田繁『イスラームの深層―「偏在する神」とは何か』、NHK ブックス、2015年(1,540円、kindle版あり)
- 菊地達也(編著)『図説 イスラム教の歴史』(ふくろうの本)、河出書房新社、2017年(2090円)
- 小林一枝『「アラビアン・ナイト」の国の美術史―イスラーム美術入門』(増補版)、八坂書房、2011年(2,090円)
- 後藤明『メッカ イスラームの都市社会』(講談社学術文庫)、講談社、2021年(1,012円、kindle版あり)
- 杉田英明『浴場から見たイスラーム文化』(世界史リブレット)、山川出版社、1999年(802 円)
- 高山博『ヨーロッパとイスラーム世界』(世界史リブレット)、山川出版社、2007年(802円)
- 東長靖『イスラームのとらえ方』(世界史リブレット)、山川出版社、1996年(802 円)
- 羽田正『<イスラーム世界>とは何か 新しい世界史を描く』(講談社学術文庫)、講談社、2021年(1,441円、kindle版あり)
- 深見奈緒子(編)『イスラム建築がおもしろい!』、彰国社、2009年(2,530 円)
- 桝屋友子『すぐわかるイスラームの美術―建築・写本芸術・工芸』、東京美術、2009年(2,200 円)
- 松山洋平『イスラーム思想を読みとく』(ちくま新書)、筑摩書房、2017年(902円、kindle版あり)
- 家島彦一『イブン・ジュバイルとイブン・バットゥータ』(世界史リブレット人)、山川出版社、2013年(880円)