第2回三笠宮オリエント学術賞授賞について
会長 鎌田 繁
日本オリエント学会では、本学会の創立者のお一人で、日本におけるオリエン ト研究の推進者であられる三笠宮崇仁殿下の名を冠した「三笠宮オリエント学術 賞」を設け、日本におけるオリエント研究の発展に大きな学術的貢献をなすと判 断される業績を顕彰することとしています。
厳正なる審査の結果、下記会員に第2回三笠宮オリエント学術賞を授賞すること が決定しましたので、ご報告申し上げます。
受賞者 | 後藤明、医王秀行、高田康一、高野太輔 (受賞業績氏名掲載順) |
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受賞業績 | 『預言者ムハンマド伝』全4巻(イブン・イスハーク著、イブン・ヒシャーム編 註、後藤明・医王秀行・高田康一・高野太輔訳、岩波書店、2010~2012年) |
選考経過 | 学会ウェブサイト、『オリエント』誌上、学会メーリングリストその他を通じて、授賞候補者の募集を2012年10月より行った。その結果、募集締め切りの2012年11月末日までに9名7組の研究者がその業績とともに推薦された。 理事会が選任した選考委員会は、各業績の内容とその推薦理由を子細に検討した上で、各委員が専門とする領域の推薦業績について意見交換を行い、上記4氏を第2回三笠宮オリエント学術賞授賞候補者として理事会に推薦することに決定した。理事会は、2013年3月19日開催の第528回会合において、この推挙を全会一致で承認し、4名への授賞を決定した。 |
授賞理由 |
本書は、イスラームの創唱者である「預言者ムハンマド」の伝記に関する、もっとも根本的な史料の翻訳であり、学術的に信頼を置くことができる訳業である。 |